仮面ライダーギーツ
9話「邂逅F:Wake up!モンスター」
の感想・考察をお話ししていきます!
(ネタバレを含むため、まだご覧になっていない方・ストーリーを知りたくない方はご注意願います)
9話の放送をいっすんの印象でまとめると、
デザイアグランプリに対峙する英寿の揺るがぬ姿勢
それを見たお話しとなりました!
ついに缶けりラスボスジャマトとの決着がつきましたね!
その昔このラスボスに仮面ライダーが全滅させられたということもあり、手練れの英寿が居る今回でも3話に渡ってライダーたちを苦しめるという強敵。
バッファ&ナーゴも脱落し英寿がデザ神となったわけですが、そのあたりのお話しから英寿の素性・デザグラが時空を操る可能性・英寿が描く歴史の変遷などについて感想を交えながら考察していきますので、ぜひ読んでみてください!
ラスボスも1撃KO、さすがギーツ!
仮面ライダーギーツ9話いっすんの感想と考察
それでは仮面ライダーギーツ9話いっすんの感想と考察です!
英寿の素性が一部明らかに
これまで数々のシーンにおいて英寿についての回想シーンなどが挟み込まれてきましたが、ここへ来て更に謎が解明されつつあるので深読みしていきたいと思います。
今回9話の英寿による回想シーン、ポイントは3つ。
- カエサルコインを持つ幼い英寿
- 鐘の音
- 母が古代ローマ、ギリシャなどの民のような装いであること
この回想シーン、そしてこれまでの情報を整理すると、英寿は古代ローマの生まれという仮説を立てることができます。
それを裏付ける理由として、7話において英寿がデザイアグランプリに「西暦元年から参加している」と発言したこと。
冗談ではなさそうな不思議な雰囲気を醸し出していましたが、本当に西暦元年から参加の可能性が濃厚。
その理由は英寿がよく取り出すアンティークコインにカエサルと刻印があり、カエサルとは古代ローマで活躍した政治家であり軍人。
カエサルが活躍した時期は紀元前100年~紀元前44年頃で、その数十年後に西暦元年を迎えることから、「デザイアグランプリに西暦元年から参加している」発言にも信ぴょう性が出ます。
英寿がカエサルのアンティークコインを持っていたという暗示は、実は”アンティーク”ではなく当時の通貨をただ持っていただけという可能性が強まり、逆を言えば英寿が古代ローマ人である可能性の示唆です。
次に回想シーンにおける英寿の母が古代ローマ、ギリシャの民のような装いであることもまた理由の一つ。
また、回想シーンで鳴っていた「鐘の音」はデザイアグランプリで世界が作り変えられる時と同じ鐘の音であること。
そしてデザイアグランプリでゲーム参加前に集められる場所は古代ローマ・ギリシャの神殿をイメージした造り。
これは英寿の素性との関連性は薄いように思われますが、デザイアグランプリも英寿の生まれた時代背景を反映しているととらえることもできます。
これらによって、英寿が古代ローマの生まれである仮説を思案するに至りました。
英寿が真に叶えたい願いは、「母を見つけ出すこと」。
「見つける」ということは絶命しているのではなく存命している可能性が高く、しかしどこにいるのかわからないという状態。
英寿は「こんな悲劇は忘れるに限る」「こんな世界は俺が終わらせる」が口癖ですが、これは7話アバンの回想シーンにて母が「私のことは忘れて・・・。それが幸せよ。」と言っていた発言とニュアンスが似ています。
これらから、『その昔母がデザイアグランプリと何かしらの関係を持っていたことを知った英寿は、母の後を追ってデザグラに参加した経緯がある』という見方もできます。
それによって自由を奪われゲームに大昔から参戦している、それが英寿の素性の一部という可能性が出てきました。
デザグラは時空を操る可能性
英寿は古代ローマからデザイアグランプリに参加することになり、今に至るという可能性が浮上してきました。
更には英寿が2000年以上経過していながら歳を取っていないことも、デザイアグランプリ参加者の特権であり呪いなのかもしれませんが、ここにデザグラの秘密を一つ垣間見ました。
それは、
デザイアグランプリは「時空の操作」と「人々の記憶の操作」を可能とする
という点です。
3話にて「叶えられる世界にも限度があるんだろ?」と、英寿はツムリに揺さぶりをかけ、彼女は珍しく狼狽。
このツムリの態度は図星を突かれた証拠です。
これらから思索するに、デザイアグランプリは時空を操作できる何らかの力が源、という可能性が考えられます。
更には、デザ神が降臨するとゲーム覇者の願いが叶えられるため街が復元されますが、それは地面に落ちていた瓦礫たちが集まってまた元の姿に戻る絵面。
ツムリたちが言っているように「本当に新たな世界を作り変える」のであれば、瓦礫などは消去し→今までのビルなどの建物も全て一新する、という流れでもいいのでは。
わざわざ戻すような描写を入れているあたり、デザグラは時空の操作をしている可能性が高く、逆を言えばそれが能力の限界という可能性も。
デザ神が叶える願いは、あくまで「時空の操作」と「人々の記憶の操作」それから「ある程度の物質や理を創造する能力」で可能な範囲の願いしか叶えることができない。
という新たな仮説を立てることができます。
例えば英寿が1話で叶えた「スターになる」などの願いはデザグラにとっては至って簡単で、ある程度数年・数十年前から「英寿がスターだった事実」を人々の記憶に植え付け時空を操作するだけ。
『人々の記憶の操作が可能』という点については、「仮面ライダー失格者は記憶を消されて元の生活に戻される。」というデザグラルールを見れば明快で、運営は隠そうとすらしていません。
そして仮面ライダーの武装や兵器をデザグラが創造できることは明らかで、それに加えて世の理を多少可変・創造する程度のことはできるのかもしれません。(例えばギンペンの願いであった息子の病気を治すなど。これはギーツが仕送りをしたことで解決しましたが)
突飛な例だと、「超巨大隕石を地球に衝突させ、全てを消滅してほしい」などの超常現象や大きすぎる力などを伴う願いは叶えることができない、ということ。
3話で英寿は、その含みを敢えてツムリに匂わせたことで狼狽を誘った可能性が高いです。
そして今回英寿が叶える願いは、「デザイアグランプリの運営者と家族になっている世界」。
いくつか願いを叶えてきた英寿はだんだんと願いの精度を高め、そして今回の願いでは家族というかたちで運営者に近づくことで更なる高みへ昇ろうという狡猾でいて強固な意思を感じているところです。
デザグラに対峙する英寿が描く歴史の変遷
英寿が叶えた新たな願いは、
「デザイアグランプリの運営者と家族になっている世界」
です。
今回の9話終盤、ツムリがゲームマスターに見せているデザイアカードを注意深く観察したら視認できました。
次回予告で「英寿&ツムリ&ギロリで食卓を囲んでいる」理由はこれによるものですね。
英寿はデザイアグランプリを探り続け、揺さぶりをかけ、今度は運営者と密な関係を強制的に保つことで更なる深みに到達していようとしている模様。
デザイアグランプリはプラトンが提唱したイデア論の中にあり、仮想の世界のグランプリであると以前考察しました。
英寿の発言が正しければ、彼は西暦元年から悠久の時を経てデザイアグランプリに参加していることになりますが、真の目的である「母を見つけ出す」という取っ掛かりを未だつかめていないのでしょう。
今まで何度も英寿がデザ神となって新たな世界を構築してきたと思われますが、結局はつかの間(1話でデザ神となった英寿がスターになるという世界を叶えるも、ギーツの話数で言えばわずか9話で終了)。
色々と工夫を凝らし願いを変え、なんとか母を見つけ出すための願いに試行錯誤、そうして段々と英寿の願い事も精度を増してきたものと思われます。
缶けりラスボスジャマトに対抗すべくゲームマスターが卵を持って登場した際、英寿は
「元締めのお出ましとは、よほどの緊急事態らしいな。」
この発言から、ゲームマスター=元締めということを既に知っている、つまりゲームマスター=ギロリということも熟知していると捉えてよいでしょう。
そして今回の英寿の願いは非常に踏み込んだもので、運営者と家族になるというもの。
デザイアグランプリの運営者であるギロリ・ツムリと強制的に家族関係を結ぶことで、日常生活からグランプリの真意を探ろうとの魂胆で大胆かつ狡猾。
イデア論の外の世界、英寿の母がいる可能性が考えられる外側の世界とのつながりや関係性、ジャマトがなぜ・そしてどこから襲ってくるのかなど、英寿としては実際ほとんどこれらの真相を掴みかけ、最終的な王手をかけるための準備段階に入っているのではと推察します。
これを裏付けるための理由として、ギーツ各話のタイトルにはデザイアグランプリの終焉に向けた英寿の軌跡が示されていると解釈する故です。
1話は『黎明』→2話~9話は『邂逅』→10話からは『謀略』。
『黎明』とは夜明け、明け方のことを指し、歴史や時代において黎明期などと表現されることが多く、物事や歴史の始まりを意味します。
『邂逅』とは思いがけず巡り合うことを指し、スターになる願いを叶えた理由は自分の存在をわざと示し、デザイアグランプリに対抗する心強い仲間と巡り合うための準備段階だったのでは(タイクーン・ナーゴ・バッファをそれとなく守り何度も命を救ってきたのは英寿の中での最終選考を突破した骨のある面子という意味合いも。退場となれば存在自体消されてしまうため)。
そして迎える新規フェーズである『謀略』は人を陥れる策略・たくらみの意味で、英寿がデザイアグランプリに対して仕掛ける新たな角度からの攻めではないかと。
このように、英寿がデザイアグランプリに仕掛ける算段、つまりはイデア論を打ち破るための新たな歴史の変遷がタイトル冒頭の「漢字二文字」に示されているものと思われます。
黎明→邂逅→謀略
この英寿が描く歴史の変遷を見ても、「デザイアグランプリの運営者と家族になる世界」という願いを叶えるあたりも、やはり今まで受け身だったデザイアグランプリに対して今後は新しいアクションを起こしていくという、彼の確固たる意思の表れと揺るがぬ姿勢の暗示を感じているところです。
仮面ライダーギーツ9話いっすんの一口感想
仮面ライダーギーツ9話の一口感想です!
ゲームマスターはギロリ
ゲームマスターの正体は、まさかのギロリ。
まぁ、そもそもゲームマスター自体誰やねん感まんさいのため、「実は、ギロリでした!」と言われてもねぇ・・というとこですがw
ゲームマスターともう少し英寿たちを絡ませて(ギーツとゲームマスターがバトルするなどして)から発表のほうが、より視聴者的にも楽しめたのでは?
と思いますが、英寿たちにはまだ秘密のようなので今後どのようなドラマになるか見ものですね。
「ツムリ」・「ギロリ」ってどちらも眼球やまぶたに関わる挙動の言語なので、デザイアグランプリの目=入力装置的な立ち位置でしょうか。
そうなると、まだまだデザグラには他にも心臓・右腕・脳などなど肉体の一部を模した、核となる運営者がいそうな予感。
どうなるデザグラ!
デザグラ退場者、脱落者
ジャマトに倒された者は「退場」となり、リアル世界でも存在自体消される。
しかしゲームのルール失格(仮面ライダー失格)などで「脱落」した者は記憶を消され、元の世界に戻る。
そうなると、今まで存在自体を消されてしまった仮面ライダーは、シロー・ギンペン・透。
バッファはそのことをもちろん知っていたはずなのに、1話でシローがラスボスジャマトに消された際に「よし、一人退場」とほくそ笑んでいたので、今になって1話を見返すとバッファ悪い奴やな~w
退場者→消される。脱落者→元の生活に戻る。
退場と脱落の曖昧表現が混同していて、混乱を招きやすいので今後も要注意ですね!
タイクーンが「ギンペンを復活させてやる!」って件、本人とっくに忘れてそうw
卵はそれぞれが打ち破るべき殻
今回なぜか突然登場した卵たち。
戦場にも卵を持ち込み、温め、英才教育で語りかける。なんともシュールな絵面でした。
この卵、3人それぞれが『打ち破るべき殻=彼らの成長』を明示していたと思われます。
- バッファは全てのライダーをぶちのめすための覚悟として、死んでも生き返ってやるという意思。
- ナーゴは本当の愛を得るために、私生活の変革と最終戦に向けた決意。
- そして英寿は、母を必ず見つけるという信念が揺らいできたこと、迷いに対する戒め。
バッファとナーゴはなんとなく想像できましたが、英寿に珍しく迷いが生じていたことは意外。
バッファやナーゴ、特にバッファの勇姿のおかげで信念を強めることに至ったため、英寿にとっての『邂逅』は非常に意義深く、頼もしい仲間を見つける重要フェーズであったと再認識した次第です。
バッファの角折れ演出「謎の既視感は何?」と思ったら、バッファローマンでした!
まとめ
ついに打倒、二人目のラスボス!
そして英寿は更なる真実への探求と、必ず見つけるべき母のためにこれからもゲームに孤軍奮闘ですね!
次回は、
10話「謀略Ⅰ:新世界のビート」
ツムリに「姉さん」と語り掛ける英寿、運営者との家族生活の始まりです。
以前ウィンがパンクジャックとして参戦した際も、「運営から1名出します」ということでしたので、ウィンは運営側。
やはり運営陣はまだまだたくさん潜んでいることで、疑いなさそうですね。
それでは今回はこのくらいで。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!
いっすんでした!