仮面ライダーリバイス
第38話「父と子が紡ぐ!究極のリバイス!」
の感想・考察をお話ししていきます!
(ネタバレを含むため、まだご覧になっていない方・ストーリーを知りたくない方はご注意願います)
今回の放送をいっすんの印象でまとめると、
全てを台無しにする一輝の暴挙、実は優しさあふれるおせっかい
そんな回でした!
ついにやってきました!
リバイス最終進化フォーム、仮面ライダーアルティメットリバイ&バイス!!
カッコイイ!!強い!!初代を彷彿とさせる洗練されたデザイン!!
圧巻の強さとカッコ良さには見惚れてしまいましたね!
究極の最終進化フォームに至る過程では父と子が紡ぐ文字通りの命をかけたドラマがあり、奇跡のパワーアップ回にふさわしいほどの濃すぎる内容となりました。
その裏で暗躍する赤石・ベイル、空回る正義で苦闘する大二、家族という画を幾度となく感じさせるシーンなど見逃せないシナリオばかりでお腹いっぱい!
そのような中、家族と孤独について、一輝の暴挙の真意、大二の暴走などについて考察メインでお話していきますので、ぜひ読んでみてください!
仮面ライダーアルティメットリバイ&バイス爆誕!!
仮面ライダーリバイス38話いっすんの感想と考察
それでは仮面ライダーリバイス38話いっすんの感想・考察です!
家族と孤独
元太の手術を前に、それぞれの父に反対する一輝&反発するジョージ。
ここで元太は普通の家族にしてやれなかったことを謝罪しますが、それに対して一輝は
「俺たちはどこにでもいるような普通の家族だ。」
と、追想を交えて自身の家族への愛を確かめます。
「俺は、そんな家族の思い出を・・絶対に忘れない。」
「絶対に忘れない。」の部分が消え入るような弱々しさになり、それがなかば無理であることをわかっている、そんな切なさを感じる一輝の声音。
一輝が戦えば戦うほど記憶を失ってしまうという、昨今あまり話題にされなくなってきた枷をここで再び匂わせてきました。
元サッカー部同期のジーコとの一件以来一輝が記憶を失う描写がされませんでしたが、実は一輝も我々も知らないところでいくつかの記憶が失われていることを、一輝自身が感じ取っていたのでは。
その上で、『絶対に忘れたくない。でもそれは叶わぬ願いかもしれない・・』と、儚げな希望にすがる物悲しい一輝の心情の表れと解釈しました。
仮面ライダーリバイスでは『家族』の他にも『孤独』を命題として扱っています。
まさに今一輝が直面している『記憶が消えてしまう重い枷』、これこそが家族というコミュニティに属していながらも絶えず一輝が感じ続けてしまう『孤独』そのものではないかと。
18年前にバイスとの契約を交わす際、どうして記憶が消される代償を被ることになったのかその詳細までは語られていませんが、一輝の孤独を作り出す要因となり得るには十分すぎるほどの報い。
この契約によって、しあわせ湯大火事の一件以来一輝(&バイス)が五十嵐家を背負って立つ構図が生まれました。
幼少時代から一輝は家族というコミュニティに属していながら、常に孤独を感じながらも家族を守り続けてきたのかもしれません。
そんな万感の思いがこもった大切な家族との思い出を絶対に忘れない、これが一輝の本心であることは疑念の余地もありませんが、やはり自らに課せられた枷から来る孤独を思えば一輝の深層が表面化してしまい、あの消え入りそうなか細い声に至ったのではと考えます。
元太がそのことを知ってか知らずか
「今日のこともいつか思い出になる。」
と一輝を激励しましたが、これから大手術をするはずの元太から逆に檄を飛ばされ、そして一輝のはにかんだ笑顔が最高すぎて、熱い父子の愛には大感動!
そして家族と孤独のテーマはもう一方の家族にも・・
狩崎家もまた、『家族』と『孤独』が深く交錯する複雑な家族関係です。
真澄は純平の命を救うためとは言え悪魔の細胞を移植するという大罪を犯し、その罪の意識で家族を捨て孤独を突き進む道へ。
ジョージは死んでいたと思っていた父の生存を確認したことで、今までの孤独な人生は全面的に父のせいだと大反発へ。
そして最強のギファードレックスバイスタンプ完成を巡って親子の孤独の氷が解け始め、家族というコミュニティを再び形成したことでアルティメットフォームが完成(邪魔建ては入りましたが)。
一輝が反発するジョージを説得する際に、真澄の行いに対して
『運命に抗って立ち向かった結果じゃないんですか?』
この言葉はジョージの耳朶を打つに至り、自分でもなかばわかっていたはずの理由とその答えを確信に変えるだけの説得力があったのでしょう。
元太が一輝の孤独を汲み暖かく包み込んで檄を飛ばし、一輝は孤独なジョージの背中を押し、そしてジョージは孤独な真澄に「遅れてごめん。」と駆けつける。
家族と孤独の結びつき、それらが深く交わることで濃厚なドラマを醸すリバイス、本当によく作りこまれているなと、ウィークエンドにおけるシーンで大感動したものです!
五十嵐家も狩崎家も、親子の絆が美しかった・・!
全てを台無しにする一輝の暴挙、実は優しさあふれるおせっかい
ベイルとの戦いを経て元太の命の灯が小さくなっていることを知り、闘いを中断し手術室に駆け込む一輝。
思いつめた表情をしたかと思いきや、突如のオペ妨害。
「父ちゃんの命が犠牲になるなら・・このスタンプは使えない。」
世界よりも家族を優先する一輝、独りよがりの暴走。
しかしこれこそが一輝が思い描く理想像であり、初めて変身したときから一貫してブレることのない一輝の思い。
それは家族を守るために運命に抗うということ。
「たとえ世界を救ったとしても、その世界に俺の大好きな家族がいなきゃ意味がない!」
”家族を守ることでやがて人類の未来までも救ってしまう”というリバイス初期に掲げられたテーマとも一切ブレがなく、これを聞いたときには『あぁ、やっぱりこれが一輝だ』と、安堵感に包まれる思いがしました。
初変身の際は母幸実を救うべく仮面ライダーに変身、そしてギフに唯一対抗できる究極進化バイスタンプを巡っては父元太を救うべく手術を止める。
そしてこの一輝の暴挙は彼の孤独と結び付けて考えることができます。
一輝は記憶を失う枷をいまだ持ち続けており、それがコミュニティに属しながらも孤独を感じる所以に。
これを考える時、全ての戦いが終わったあとに一輝の記憶がどうなっているのか、これはあまりにも不確定要素と言えます。
その時に一輝が家族のことを覚えているという保証が現段階ではないですが、しかし他の家族はどうか。
元太、幸実、大二、さくら・・・そしてバイス。
彼らはお互いのことを忘れない。もちろん一輝のことも。
そんな彼らのコミュニティの中に、元々居た元太がいなくなっては意味がない。
だからこそ、世界を救っても大好きな家族がいなきゃ意味がないという発言となり、行動に至ったのではないかと。
『俺はそのとき、みんなのことを覚えていないかもしれない。でも、俺の大好きな家族が悲しむことは絶対に避けたい。』
この含みを持っていたのではと考えます。
一輝の発言『俺の大好きな家族がいなきゃ意味がない』とは、一見すると独りよがりなわがままと感じられますが、『俺がみんなを忘れたとしても、俺の大好きだった家族たちが一人も欠けることなく居てほしい』という願いの表れであると感じざるを得ません。
一輝の暴挙ともとれるトンデモ行動は、実は家族のことを誰よりも大切に想うがゆえの行動であり、闘いのその先を見越した優しさあふれるおせっかいであるとの、いっすんの解釈となりました。
一輝・・優しいおせっかいのせいで目の前がかすんで見えないぜ
大二もまた孤独
大二は昨今完全に赤石サイドにつき、一輝たちに牙を向ける存在に。
カゲロウという悪魔を倒して以来、バランスが崩れてしまったかのように徐々に暴走する大二。
カゲロウの存在をまだ認知すらしないストーリー序盤では一輝に盾突き、カゲロウを失ってからは徐々に暴走状態へと移行し、現在ではついに相対する赤石に与するまでに。
思い返してみれば一輝&大二は、4話にて一輝が仮面ライダーとなって戦えるにもかかわらずフェニックスに所属しないことで大二の反感を買いぶつかり合っていた過去が。
銭湯を守りながらもデッドマンズが現れたときには人助けをする一輝、そんな片手間の正義がどうにも許せない大二は
「兄ちゃんのはおせっかいじゃなくて、ただの押し売りだ!」
そして昨今の朱美さんを失った直後のやり取りでは、
「お前の・・・お前のおせっかいじゃ、世界は救えないんだよ!!」
カゲロウをまだ認知していない、そしてカゲロウがもういないとき。
大二が怒りに任せて一輝にぶつかるこの二つは非常にリンクするシーン。
既視感はあったものの、決定的に違うポイントはカゲロウがまだいるか、それとももういないのかという点。
まだ認知はしていないものの大二の中にカゲロウがいた4話においては、激しく一輝とぶつかり合うも胸ぐらをつかむまでで実際には手を挙げていません。
もちろん朱美さんの死という重いイベントが関わっていることも大きな要因ですが、それに引けを取らない要因・・それがカゲロウの存在であることは疑いないでしょう。
一輝はバイス、さくらはラブコフ、元太はベイル・・・それぞれ自身の悪魔が存命です。
しかし大二は既に自身の悪魔を排除してしまっている、それによるバランスの変化が精神に異常をきたし、大二の一人突っ走ってしまう悪癖を更に暴走化させているのではと考えます。
そんな大二もまた、孤独が顕著なキャラの一人。
次週39話においても五十嵐兄弟VS大二の決闘が繰り広げられるようですが、元太が一輝にしてあげたように、一輝がジョージの背中を押したように、大二にも孤独をそっと優しく包み込んでくれる存在が必要なのかもしれません。
赤石の部屋で大二は、鏡に映る己の表情から容易ではないほど自身に余裕がないことを感じ取り、また、『鏡』=カゲロウの存在を気にしていたことは疑いないと考えられます。
これら一連を考える時、やはり大二がバランスを崩してしまった大きな要因と考えられるカゲロウの存在は、今後の彼の進退を決定づける重要なキーとなることは疑いないと思ったものです。
大二が作中一番の孤独キャラかもしれませんね。
仮面ライダーリバイス38話いっすんの一口感想
最終進化アルティメットフォーム
最終進化アルティメットフォーム、めちゃくちゃカッコ良かったですね!!
氷、炎、雷、そして今回は磁力を操る究極フォームということで、バディならではのS極N極を自在に操るバトルは圧巻でした!
一輝と並んでバイスがベルトをつけるのは初めてのシーンで、二人が真の相棒・対等な関係になったことを50周年の刻みであるベルトの50と50(フィフティフィフティ)で表しており、そして重要なテーマである悪魔とのバディが昇華した究極フォーム、その全てが秀逸!
本当に色々と考えて作られているものだと感動の極みです!
そして究極アルティメットフォームに至る過程は、『はいパワーアップ。』では決してない、主人公を筆頭とした皆の力が巻き起こす奇跡によって偶然にも得られたパワーアップ。
これこそが、いっすんが思い描く中での至高のパワーアップです!
誰でも装着可能な装備をはいどうぞ、では興ざめですが、リバイスはその点においても全くの油断がなく素晴らしい作品であると改めて気づかされました!
アルティメットフォーム、カッチョ良い~~~!!
苦しむベイルに容赦ない一輝草
元太の手術中、突如苦しみだすベイル。
元太の心臓に手がかけられるとベイルにも影響が及ぶようで、やはり元太とベイルは一心同体であることを改めて認識。
それにしても、苦しむベイルに
「必殺承認!サンダーゲイル!スタンピングストライク!!」
で容赦なく撃破には草w
『ベイルを滅多打ちにして、元太に影響ないの!?大丈夫なの??』と心配になりましたが、特に影響はなかったようで一安心。
一輝のとっさの判断、すごすぎるわ~と、逆に心底関心しました!
ベイル瀕死による知らせのおかげで元太の命を救うことができたので、ベイル尊い!!
ギファードレックスバイスタンプ分離は力技
ギファードレックスバイスタンプを分離することができれば使えるということでしたが、まさかの力技か~いw
「無理やり分離すれば使用可能!」な理屈ってどうなの?
と思いましたが、善と悪二つのバディの力を以てして、バイスタンプを使うための最後の重要なカギにしたかったのかなと解釈。
話しは変わりますが善と悪二つのバディってテーマですけど、バイスって始めから良いヤツなのですがそれは・・?
という、野暮な疑問は置いておきましょう!
バルカンを連想した人が多かったのでは?いっすんもですw
赤石とギフの過去
赤石がギフとの馴れ初めを丁寧に語ってくれましたね。
・太古にギフは人類との共存を望み、赤石はその仲介を果たすべくギフと契約した。
・しかし人類はギフを悪魔とののしり拒絶。
・ギフは人類に失望して長き眠りについた。
・人類は進化しすぎ地球史上最悪の脅威となり、宇宙の害悪と化した。
・人類こそ真の悪魔だ。
TV放映中はさらっと流してしまいがちですが、意外と重要な歴史を赤石は語ってくれています。
ギフは人類との共存を望んでいたようですね、赤石はその理想郷に感動し賛同の意を示したということでしょうか。
それに抗う人類に失望して眠りについたギフ、やがて宇宙の害悪とまで進化してしまった人類を再び粛清すべくギフを復活させた、そういうことですね。
これを聞くにつけ、浮かんできたのは『家族』と『孤独』。
ギフもかつて孤独を感じ、やがて人類と共存するという道に思い至り赤石という家族を手に入れ、更に家族を増やしていきたいと願ったところ拒絶をされまた孤独の殻に閉じこもった。
こういった解釈もできるなと、赤石の話しから色々と考えてしまいました。
現在そばにいる大二も、赤石とギフの孤独や家族性を無意識的に感じ取ったがゆえに、孤独で無力な自分の居場所はここかもしれない、と自分自身を洗脳する要因にもなったのかもしれません。
ギフ、赤石、そして重要なキャラクターである大二の今後の進退、見逃すことなど絶対にできないと更に感じたものでした!
一輝たちがギフと初めて会話する時が楽しみ!
まとめ
今回は究極のアルティメットフォームを巡って様々な胸アツなドラマが展開され、いっすん的には最高に楽しませていただきました!!
そして次回は、
第39話「希望と絶望、三兄妹の葛藤」
五十嵐兄弟同士の決戦のときが近づいています。
そのような中、狩崎がヒロミさんにベルトらしき物体を渡そうとしている描写も!
クライマックス突入の仮面ライダーリバイス、一話たりとも見逃せませんね!!
それでは今回はこのくらいで。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!
いっすんでした!